6月6日は梅の日に、紀州から梅道中の行列が、上賀茂神社と下賀茂神社に梅を奉納しに来られる行事があります。
この記事では、上賀茂神社で行われる梅奉納祭の見どころを紹介します。紀州から来る華やかな梅道中は、梅の豊作祈願をしに上賀茂神社に来られるようです。
アジサイが美しい6月に京都観光をお考えの方は、室町時代に行われた行事を体験しに行ってみませんか?

6月6日は、特に紀州の梅農家さんなど、梅に関わる方々が大切にしている日なのだそう
室町時代の故事から梅の日が生まれた!梅奉納祭とは

6月6日が梅の日であると知らない人も多いかもしれません。それもそのはず、梅の日が認定されたのは2006年なのです。
しかし、梅の日の歴史は古く、室町時代の1545年6月6日(旧暦4月17日)に行われた賀茂祭にて、後奈良天皇が梅を供えられたという故事からきています。当時、京都が日照り続きだったのが、梅が供えられるとたちまち恵みの雨が降ったというのです。
この故事にちなんで、2006年に6月6日が「梅の日」として認定されました。そして現在では、和歌山県(紀州)から京都の上賀茂神社に梅を奉納する「梅奉納祭」が毎年行われています。
梅奉納祭では、紀州の梅生産者らが正装で神前に梅干しや梅製品を献上し、五穀豊穣や健康長寿を祈願します。梅の実を奉納する珍しい祭事であり、神職による祝詞奏上や、参列者へは梅のお下がり配布も行われる行事です。
上賀茂神社の梅奉納祭は毎年6月6日13時30分から

梅奉納際は、毎年6月6日13時30分から行われます。時間になると、上賀茂神社の神職さんと梅道中の行列が、一の鳥居から上賀茂神社、着到殿に入られます。
二の鳥居付近でお出迎えするのが最初の見どころです。紀州梅道中は、時代装束をまとい行列を組んで両神社へ青梅を奉納します。
また、紀州梅道中の行列の構成もチェックしてみましょう。
<紀州梅道中の行列の構成> ・平安装束女性(壺装束(つぼしょうぞく)) ・担い手 ・雲水 ・奉行(直垂(ひたたれ):室町時代以降の武士の公服) ・のぼり他 |
時代装束をまとった行列は、当時の様子や歴史が見られ、日本の良い文化を感じる機会となります。梅奉納祭を見に行く方は、ぜひ13時30分には上賀茂神社に到着するように行きましょう。
13時頃に上賀茂神社に到着し、上賀茂神社境内を先に参拝しておくと、余裕を持って梅道中をお迎えできるのでおすすめです。
華ある梅むすめは平安壺装束で

梅道中の行列に華を添える「梅むすめ」の方々は、平安時代の装いである「壺装束(つぼしょうぞく)」をまとって参加します。
壺装束は、平安時代の女性が旅や外出の際に着ていた、動きやすさと優雅さを兼ね備えた衣装です。紀州には熊野古道があり、当時は公家や武家の婦人たちが、この壺装束をまとって巡礼の旅に出ていたとされています。
現代の梅むすめが着用するこの壺装束は、当時の歴史や美意識を今に伝える貴重な存在です。梅むすめの方々の優雅な姿も見どころです。
上賀茂神社の前に下賀茂神社に立ち寄られる紀州梅道中

「梅を加茂神社へ奉納する」ということで、紀州梅道中上賀茂神社に行く前に、下鴨神社にも梅を奉納しに行きます。上賀茂神社と下鴨神社の両社に梅を奉納されるのです。
上賀茂神社に行く前に、下鴨神社に参ったら、本殿に梅道中の方々がいらっしゃったタイミングでした。上賀茂神社は13時30分から梅奉納祭ですが、下賀茂神社は10時30分から梅奉納祭をされているようです。
参考:紀州田辺うめ振興協議会「6月6日に梅の日記念イベント開催!!」
6月6日に京都へ行くなら上賀茂神社へ

6月6日に京都を訪れるなら、ぜひ上賀茂神社の「梅奉納祭」を見学してみてください。
午後13時30分から始まる紀州梅道中では、一の鳥居から本殿へ向かって、平安装束をまとった行列が練り歩きます。
行列には「梅むすめ」や武士姿の奉行、雲水などが加わり、まるで時代絵巻のよう。歴史ある神社の境内に華やかな装束が映え、写真映えも抜群です。
ちょうど梅雨入りの時期とも重なるため、雨とともに訪れる「恵み」や「実り」に感謝するひとときにもなるでしょう。京都の伝統と季節を感じられる特別な行事を、旅の思い出に加えてみませんか?
ウォーキングが好きな方へ、京阪出町柳駅から下鴨神社と上賀茂神社、そして出町柳駅へ戻るコースがおすすめです。
興味がある方はぜひチェックしてみてください。
出町柳10kmウォーキング下鴨・上賀茂神社とおはぎに漬物ランチ!
賀茂川が近くを流れ、遊歩道が気持ちよくのんびりできる上賀茂地域でぜひゆったり滞在してみませんか?