臼杵石仏は、凝灰岩の石壁に刻まれた磨崖仏群。
パワースポットとのことで、臼杵に行くなら行ってみようと軽いノリで行ったのですが、
ここは、その人間が死後、極楽浄土にいけるか・地獄へ落ちるかの裁判を司ると言われる場所だそうです。
お、恐ろしや・・・。
ですが、神聖なる場所は心も改まり、シャキッとするというか、改めて自分を振り返るいい機会なのではないかとも思います。
さて、石仏ですが、平安時代後期から鎌倉時代にかけて彫られたと言われています。
阿蘇溶結凝灰岩という軟らかい石質に高彫りされているため、彫刻には適しているが、壊れやすく、地下水や表面温度によって風化が進行していくとのこと。
また冬、気温が0℃を下回る予報が出る際などは、各石仏群のシャッターを閉めて温度管理を行われるそうです。
その為、臨時的に臼杵石仏の営業時間が変更になったりするようで、詳しくは臼杵石仏のHPで確認していただくのが一番です。
磨崖仏表面の凍結を防止するためであり、貴重な文化財を未来に残していくための作業とのことで、常に修復作業もされているようなイメージで、とても大切にされている臼杵石仏。
臼杵に行ったならば、是非一度☆と感じます♪
観音の水
入口でいただく地図にあるホキ石仏第二群を目指して歩きます。
そうするとその前に、観音の水と言われる場所がありました。
私の写真の撮り方が悪く、大変申し訳ないのですが、是非、現地でゆっくりと見ていただければと思います。
この観音の水とある裏側には、水の中に彫られた観音像があります。
ホキ石仏第二群
臼杵石仏には、ホキ石仏第二群と第一群と呼ばれる磨崖仏群があります。
この『ホキ』というのは地名で、『岸險(がけ・崖)』という意味を含んでいるそうです。
こちらのホキ石仏第二群は小さな9体の阿弥陀如来像(九品の阿弥陀像)が刻まれており、
その隣には、臼杵石仏の中でも最も優れた石仏の一つと言われている阿弥陀三尊像が鎮座する。
ホキ石仏第一群
ホキ石仏第一群は石仏がたくさん揃っており、地蔵十王蔵(5体)、如来三尊蔵が3箇所に連なっています。
五輪塔
このあたり、今のホキ石仏第一群と第二群の間に『五輪の塔』へ通じる階段がありましたので、『五輪の塔』がわからなかったのですが、行ってみることにいたしました。
少し急な階段を上がっていきます。
五輪塔は大小2基の塔で、どちらにも『千部妙法経願主遍照金剛』の銘が刻まれているとのこと。この塔は妙法経(法華経)を納めるために造立されたものとのことです。
旧満月寺(まんがつじ)日吉(ひよし)社
こちら満月寺(まんがつじ)日吉社参道の鳥居です。臼杵石仏を歩いていると、この鳥居に出会うのですぐにわかります。
この鳥居を上ると日吉社に着きます。
次の山王山石仏のごく近くにも日吉社へ上る鳥居があります。
実は先ほどの五輪塔は満月寺境内のもので、その満月寺とは、この臼杵石仏を彫った人物とされる蓮城法師が創建したと伝えられているお寺。
それでは満月寺も臼杵石仏も同じなのではないかと考えるのですが、臼杵石仏のパンフレットを見ても、満月寺日吉社と五輪塔は載っておらず、
なぜなのか!??
写真の鳥居は満月寺日吉社ですが、実際の満月寺は臼杵石仏から、徒歩5分程の位置にあり、そちらの案内は載っている。
理由は、よくわからないままですが、
それは関係なく、日吉社にも足を運びました。
こちらには3基の石祠がありました。特に左端のものは珍しいそうです。
後々調べると、本殿には赤い狛犬様も鎮座しているとのこと。
御祭神
大山咋神(おおやまくいのかみ)
大山祇神(おおやまづみのかみ)
菅原神(すがわらのかみ)
水分神(みくまりのかみ)
山王山石仏
3体の石仏で、中尊には大きな如来座像、その左右は脇尊(きょうそん)としての如来座像という珍しい形式だそうです。とても優しいお顔で、『蔵れ地蔵』とも呼ばれていて有名だそう。
県指定天然記念物 日吉社のコジイ林
この山王山石仏の裏、少し上がったところにありますのが、先ほどの日吉社。
そしてこちら、日吉社の境内林は、この地域の原植生の面影を残した自然林で、学術的にも価値がある森林とのこと。
イチイカシをまじえたコジイ(ブナ科シイノキ属)を林冠の優先種とする森林で、低丘陵地帯に残っている常緑広葉樹林のなかで、クロキを伴うコジイ林というところが学術的にも価値があるそうです。
金剛力士像
参道の山門の二王として彫刻された2体の金剛力士像。こちらは古園石仏の手前にあります。
古園石仏
古園石仏に入るところに案内板があり、読んでみると、
縁結び・リストラ除け・合格祈願・当選祈願・諸願成就の「御祈願箱」を設置しております。
願い事、悩み事などを備え付けの用紙に記入し投函してください。
年3回(1月・5月・9月)特別祈願法要を致します。
と書いているではないですか。
なんだかリアル!っと思いながら、入ってみると中にも丁寧にそのような案内がありました。
こちらの古園石仏は、中尊が大日如来像。
切れ長の目に引きしまった口元が端正で気品あふれる表情を作っていて、各方面から絶賛を受けているとのこと。