初めての登山。
大自然の中での景色には普段の生活圏からは見ることができない美しさがあります。
ただ、標高2000mを超える山に初めて登山する場合、体力や高山病など心配なことがたくさんある人も少なくないでしょう。
山を上がったら、山を下りるところまでが登山です。
この記事では、登山が初めてでも安心できる登山への準備について話します。
何を準備していけばよいのか
登山グッズはどの程度必要か
頂上まで行くことができるのか不安
などの悩みを解決します。
初登山が2500m以上の高山でしたが、注意点に気をつけたら安全に登れました
登山が決まったらトレーニングをする
登山が決まったら日々やっておきたいトレーニングが歩くことです。
特に坂や階段を上るトレーニングが効果抜群。
坂や階段を上るトレーニングならば、普段の生活が忙しく時間がまとまって取れなくてもできるのではないでしょうか。
●会社でエレベーターを使っているならば、すべてではなくても階段を使う
●電車ホームではエスカレータではなく階段を使う
●毎日できる限り歩く
登山は山頂まで続く坂や階段をずっと上る、帰りはずっと下るだけです。
上り続ける、歩き続ける体力が必要です。
崖や危ない登山道の山でない限りは、「上る」「歩く」のトレーニングだけで初めての人でも、2000ⅿを超える登山も問題ありません。
実際、初めての登山日に2500mくらいまで上ったことがあるのですが、勤めていた会社が忙しくまとまった時間がとれずにトレーニングできない状態でした。
当時勤めていた会社がビルの8階にあったので、階段を使うことをトレーニングにしようと出退勤時に毎日階段を使いました。
オフィス内での移動がある時にも、急ぎでなければ階段を利用。
生活のできるだけを階段にしましたが、トレーニングは階段を使うことしかできませんでした。
そして、初めての登山日。
不安がいっぱいでしたが、標準タイムで2400mを上ることができました。
トレーニングをしたいのに、家事や仕事でまとまった時間が取れずにトレーニングできないという状況の人には特におすすめしたいトレーニングです。
時間が許す限り、しっかりトレーニングをしましょう。
初めての登山ではどんなグッズを用意すればよいか
登山するとなれば、登山グッズに関しての疑問が出てきます。
●荷物はリュックではなくザックが良いのか?
●登山ストックはいるのか?
●靴も登山靴を履いた方が良いのか?
だけど、
この先登山をすることってあるのだろうか
今後登山するかどうかわからないことを考えると購入に躊躇してしまうかもしれません。
どんな登山グッズが必要なのか、数点ピックアップして説明します。
ザックかリュックか迷っているならザック
結論から言うと、荷物が多い場合はザックの方がよいです。
ザックはバランスを崩して転んだときに大事に至らぬよう、体を守ってくれるように設計されています。
リュックにはそのような設計はされていません。
どこかにつまずいたり、何かに滑って転ぶのは珍しくないこと。
登山は高山になればなるほど、両手が空くものに荷物を入れた方がよいです。
山道は大きな石や小さな石、細かい砂が入り混じり、不安定な道を歩きます。
中には危ない道もある山もあり、宿泊する方は荷物が多い場合も。
わざわざ登山用のザックを用意しなくても、リュックでもよいのではないか。
初めての登山ではリュックでもよいのではないかと考えましたが、ザックは命を守るように設計されているので、荷物が多いほどザックにした方が安全です。
リュックを持っていなくて新しく購入する場合は、ザックの方がおすすめ。
お洒落なデザインのザックも多いので、今後に山登りをしなくても普段使いができそうなものを選ぶのもよいでしょう。
登山ストックはあってもなくてもどちらでもよい
山道の疲労を軽減するために登山用ストックが役立ちます。
転倒防止にもなるのでメリットもありますが、持たない人もいます。
ストックは、トレッキング用と登山用が販売されています。
トレッキング用ストックは登山時に体重が乗ることを想定して作られていないため、新たに購入するなら登山用ストックを購入します。
購入の際は店員さんに使用方法を聞いておきましょう。
山登り時にストックを持って歩くことがストレスに感じる方はなくてもよいです。
実はストックに関しては、普段登山する人の中でも、持つ派と持たない派の意見が分かれるところ。
迷う場合は、1度登山してから購入するか考えるのも良いと思います。
レンタルできるので気になる人はレンタルで試してもいいかもしれません
登山靴は安心安全の登山を楽しむためのもの
登山グッズの中で1番優先順位の高いものは登山靴。
山を知る人は「上下どんな格好をしていても登山靴だけはしっかりした方がよい」と言います。
2500m超えの山を上った時、トレッキングシューズでも大丈夫だよと言われ、トレッキングシューズで行きました。
確かにトレッキングシューズでも山に上ることは可能でした。
ただ、靴が滑りやすい石があり、特に下山の時に転倒しそうで危なかったです。
スニーカーのトレランの人も見かけました。
クロックスで上る人、サンダルで上る人も実際います。
中には長靴で上る人も。
雨でも滑らない長靴が一番良いそうです。
ただ、登山靴はケガをしにくい、歩く負担をできるだけかからない登山をすることを想定して作られています。
豆知識として、登山靴は履いても履かなくても5年に1回は変えた方が良いそうです。
劣化してソールが剥がれてしまい、登山靴のトラブルに見舞われる人も少なくありません。
安全安心の登山を楽しむためには登山靴がもっとも優先順位が高いです。
準備してよかったグッズ
準備してよかったおすすめグッズは以下です。
- 薄手の手袋
- 熊鈴
- マイカップ
薄手の手袋はゴロゴロ岩を触っても怪我する心配がない
手袋は持って行って正解だったと思っています。
夏は汗もかいて暑くなりますが、山のでこぼこ道はいつバランスを崩すかわかりません。
手袋をしていると、いつ地面に手をついても、ケガをしないので助けられることが多かったアイテム。
薄手の手袋だとずっとつけておけるのでおすすめです。
熊鈴は100%の熊に効果があるわけではないが持っていた方が安心
基本的に熊は怖がりです。
人を襲ったことがある熊は別ですが、ほとんどの熊が熊鈴の音を聞いて逃げていきます。
持っているととりあえず安心できる感覚です。
ただ、熊との遭遇を100%避けることができるわけではないので、熊に近づかない注意を促すお守り程度と考えた方がよいでしょう。
マイカップは山小屋のおいしいコーヒーやビールがお得に飲める
マイカップやタンブラーは山で活躍します。
山小屋には珈琲やビールなども販売されています。
山ではゴミを出せないので、マイカップがあれば便利です。
そしてマイカップに入れると、珈琲が少し安く飲めたり、おまけがついてくることがあります。
ぜひマイカップを持っていって、山の珈琲を入れてもらいましょう。
高山病予防に深呼吸しながらゆっくり歩く
高山になればなるほど、空気が薄くなります。
人は急激に高度が上げると高山病になりやすい状態に陥るのです。
その環境に徐々に慣らしていくために、深呼吸しながら上ると高山病の予防ができます。
もうひとつのポイントは一緒に登山している人のペースに合わせないこと。
相手のペースに合わせるとついつい急いでしまうので、自分のペースを守って登山が大事です。
あと、お手洗いがあまりないので
見つけたら行っておきましょう!
山小屋を利用する場合は営業時間などチェックしておく
高山には山小屋がありますが、山小屋の機能は山によってそれぞれなので事前に調べておいたほうがよいです。
始めに知っておきたいのは、山小屋の第一の目的は何かある時の避難小屋、あとは休憩できる場所であるということ。
昼食を提供している山小屋があれば提供していない山小屋もあります。
山の場合、「ちょっとコンビニへ行ってきます。」ということができない環境。
山小屋も限られた環境で営業しているので、事前にチェックし準備して行くのが鉄則です。
山小屋で宿泊して過ごす
山小屋の宿泊もおすすめです。
自然の中の施設なので、夜は7時や8時頃に消灯するなどの制限があります。
その場合、夜の8時以降は電気がつかないのでヘッドライトがとても役に立ちます。
そして消灯後は山全体が真暗になるので晴れた日に見る夜空は絶景です。
無数の星と流れ星をたくさん眺めることができて、普段の生活では味わえない贅沢な時間を過ごすことができます。
ゴミが出たら持ち帰りましょう
山にはゴミ箱がありません。
ゴミ箱を置いている山小屋もありますが、国立公園などゴミ箱がない山小屋もあります。
宿泊する場合などは特にゴミが出ますが、できるだけゴミが出ないようにすることと、ゴミ袋を用意し出たゴミは持ち帰りましょう。
普段見ることのない植物や生き物がいるのが山の魅力
高山になればなるほど、地上では見ることができない不思議な植物や動物に会うことができます。動物は運ですが、植物は時期が合えば美しい姿を見ることができます。
オコジョという名で親しまれている山イタチです。
夏毛のオコジョは茶色ですが、冬毛は真っ白になります。
動物に合うのはタイミングで、普段は会うことがありません。
ライチョウがたくさんいる山などでは人に懐いたライチョウもいるようです。
植物や動物も珍しいものばかりで、山の景色は素晴らしい絶景だらけです。
今まで見たことない景色とであうことができます。
ルールを守って登山しよう
登山道を外れたりすると事故につながる恐れが高くなります。
ただし、登山道を外れないなどの簡単なルールをしっかり守って登山をすれば、安全に登ることが可能です。
何よりもの山でしか見ることができない景色に癒されることの方が多い登山。
準備をしっかりしていれば、あとは最高の景色が待っているので、楽しんで登山してみましょう。
絶景の中で過ごす時間が最高でした